一説によると、人間は3万年前から進化していないそうです。
3万年前の人たちも、私たちと同じぐらい高い知能を持ち、創造的で、繊細だったと研究者はいいます。
人の本質は3万年前から変わっていませんが、文明が進歩したことで私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。

特にここ数年は、インターネットやスマートフォンが普及し、それまでの価値観が一変しました。
様々なものが、アナログからデジタルに変わりました。
情報伝達ツールが増え、面と向かって話す機会が少なくなりました。
さらにコロナ禍はその流れを加速させ、人と人とが心と体で触れ合う時間がますます少なくなりました。

赤ちゃんは親に触（ふ）れられて、健全な精神に育ちます。

日々流れる目を覆いたくなるようなニュースの数々も、バーチャルで世界に広く、浅く、繋がったネット社会の代償（だいしょう）であり、つきつめて考えると文明と心の乖離（かいり）が原因なのではないでしょうか？

老子の教えで「陰陽（いんよう）思想」というものがあります。
世界は「陰」（いん）と「陽」（よう）、二つの対極のものが相互に影響して成り立っている、という考えです。
光が強すぎると、影も濃くなる。
一方に偏り（かたより）すぎると、時間が経つにつれ反対に振れていく。
そうすることで世界はバランスを保っている、そういった思想です。

振れ過ぎた振り子が戻るように、偏り（かたより）過ぎた社会が戻りはじめていると感じています。

タイ古式マッサージは2500年の歴史があり、仏教と東洋医学の思想が現在まで脈々と、色濃く受け継がれています。
他のマッサージとは、伝統、哲学、手技の数、自由度、施術者の創造性、何をとっても全く違うものです。

インターネットの普及により人の心が追い付かなくなった今だからこそ、この素晴らしいタイ古式マッサージを通じて、疲れてしまった社会を癒すこと。

それこそが、ワイガーデンの使命であると考えています。